Archive for 2012

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求めないことでわたしは強くなる
気付かないことでわたしは強くなる
知らないことでわたしは強くなる
演じることでわたしは強くなる

心臓はだんだんまあるくなって何も感じなくなる


地獄がわたしを望むなら、よろこんで飛び込もう
嘘をついた代償といっしょに





mimico.

『あの娘が海辺で踊ってる』

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『あの娘が海辺で踊ってる』/山戸祐希(2011)





監督、年下、大学生。
内容とか関係なく刺激を受けないはずがない作品だった。

本編が始まってからしばらくはがっかりしていた。
いまどきの学生映画じゃないか、という感じでこの程度か、と思っていた。

上映が終わり、謎のパフォーマンスと中森明夫のトークショーを終えて
帰りの電車の中でずっと思っていた。強い衝動だった。


彼女たちをバカバカしいと思うことは簡単だ。
でもそうは思わない。

「映画未満」だ、と言われるように、
映画としての機能をこの作品が果たしているかといったらそうではない。
しかしなぜこの映画が評価されるのか。
それはきっと作り手に可能性を感じるからだと思う。
「こいつら、おもしろい」
と思わせる力があるんだと思う。
それはとても悔しいこと。
でも見習うべきこと。
馬鹿にするのは簡単だ。
否定することは受け入れることよりもずっと簡単だから。

映画はあくまでもキッカケで、
彼女たちが会場で配っていた「あの娘新聞」やパフォーマンスすべて
形にしてしまうことが彼女たちの力。認めざるを得ない。



もう一度、映画を撮ろう。
私は映画を見ている途中から、帰りの電車もずっとそう思っていた。
そう思わせてくれる作品だった。




mimico.

『演劇1』『演劇2』

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『演劇1』『演劇2』(2012年)/想田和弘





監督が平田オリザにワイヤレスマイクを渡す。
そのマイクが服とすれて聞こえてくるノイズからこの映画ははじまる。
「これでいいですか?」
ドキュメンタリーのはじまりだ。




想田監督の「観察映画」を夢中で観てしまうのは
あまりにも音がきれいに整音されていることが大きい。
激しく動く手ブレのカットでも、音だけはしっかり追って途切れることはない。
音にカットのつなぎ目が見えない。
しかし、突然映画は無音になる。
映画館はゴオーっという空調の音だけに包まれる。
すると私たちは映像に吸い込まれるようにスクリーンを見つめる。
そこだけに集中している。
すっかりやられてしまっている。
ノイズらしいノイズは映画のはじまりだけだった。



平田オリザは淡々と自論を語る。
劇中にもあったように「理路整然」と。
それが私たちには当たり前のように感じるが、
あれほどわかりやすく、納得できるように話すことは本来難しい。
それは平田オリザが教育者として、
全国のさまざまな年齢層に対して数え切れないほどのワークショップを開いてきた結果であろう。
言葉を選び、人に伝えることに長けている。
こう返せば、相手がこう出てくるというのもある程度理解しているのだろう。
もしかすると彼のしゃべっていることは、
相手との会話も含めてすべて台本なのかもしれない。



常にノートパソコンを持ち歩いて、台本と演技を照らし合わせている姿が印象的だ。
彼は何を想い台本を書いて、何を想い演出をつけるのか。
劇作家として、経営者として、講師として、父親として、
平田オリザは何役もを演じている。そこにあまり境目はみえない。
しかし、やはり彼も人間なんだよと思い知らされる。
ロボットも眠る。


この5時間42分は、無駄にならないはず。



mimico.

流行

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普段は疎ましくて仕方ない渋谷のスクランブル交差点も
いざ被写体としてカメラを構えたらわくわくしてしょうがない。

東京は本当に混沌という文字の似合う場所。



渋谷を舞台に新プロジェクト発足中です。



mimico.

ニッポンの嘘

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映画を観た。

『ニッポンの嘘〜報道写真家 福島菊次郎90歳〜』

戦争、原発、学生運動、ウーマンリブ、3.11東北地震。
私の知らない歴史のこと。
報道写真家・福島菊次郎は全部みてきた。
そんな彼の撮った写真は本当に生々しくて、痛々しくて、活気に満ちている。

彼の人生はとんでもない。
そして老いていくことを知る。

カメラマンは国家すらも敵になる。
あまっちょろい写真ばかり撮っている自分が恥ずかしくなった。






写真は偶然じゃなく、必然だ。


mimico.




蜜柑のうた

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葬式で余ったみかんはひとつも食べなかった。
ひとつだけ半分に切ってもう一度冷蔵庫に戻した。

ちなみにみかんではなく、なにかそれ以外のものだと思う。
ネーブルオレンジとかそこらへんの名前だろう。






何日かぶりに半分に切ったそれを冷蔵庫から取り出したら腐っていた。
なんとなく捨てられずにいたけどさすがに捨てた。

他のやつはまだなんとなく捨てられないから、うたにして残した。



mimico.

彼岸花の季節

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小学生の頃、学校から帰ってきたら
おばあちゃんが育てているたくさんの花に毎日水をあげていて。
どの季節にはどの花が咲くか、なんとなくわかっていた。

そういう感覚がいつのまにか削がれていって、
でもたまに思い出す。あ、そうだ今は彼岸花の季節だ。とか。


家の外にはたくさんのプランターがあって、いろいろな種類の花があった。
金魚草とかマリーゴールドとかペチュニアとかパンジーとか。
おばあちゃんは全部のプランターに朝夕毎日水をあげてた。









私はサボテンひとつも上手に育てられない。


mimico.






ここは、

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梅雨のような9月の終わり。
今日は東京駅のイベントに行ってきました。

TOKYO STATION VISION

東京駅って普段全然行かないけど、ビルが美しい。

イベントは30分くらい早まってはじまり、そのあとは急遽中止になったりで。
とても人が多くて大変だったみたい。
私は一番後ろで悠々とみていました。



上の動画はリハーサル風景。
youtubeに今日の上映の様子もたくさんあがってる。みなさん仕事が早い。
上映は明日もある予定だったけど雨で中止になる気がする。


江戸だったころから、私が知らない歴史が詰まってんだろうな。
なんとなく想像する。東京駅。綺麗でした。


mimico.

ライク・サムワン・イン・ラブ

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『ライク・サムワン・イン・ラブ』(2012)/アッバス・キアロスタミ




観ても本当によくわからない映画がたまにあるが、この映画もそんな感じだった。
私がわかったのは、外人からみた日本ってこんな感じなのかなということ。
東京の安っぽいネオンと矛盾。
感情的なDV男と優柔不断なデートクラブ嬢。
ああ、いるよなあこんな人。
ああ、あるよなあこんな会話。
どこかにこういう出来事があるのかもしれないな、と。
そういう映画だった。

隣の席でみていたメガネの青年はずっとくすくす笑っていた。
この監督はそういうファンが多かったりするのかしら?
それは置いといても最近の映画館って笑いが起きること多い気がする。
前はみんながどっと笑うことなんてなかったような・・・。



アドリブのような会話の浮遊感が好きな人もいるかもしれない。
特に目的もない。何も求めないで観るのがよいと思う。



mimico.


慣れること。

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夏が終わりに近づくこの頃。
夜は扇風機だけで生きられるようになりました。


愛を感じる作品を二つ。



奇妙礼太郎 〜機嫌なおしておくれよ♪〜


これ歌われたら機嫌直すよ。




Isaac's Live Lip-Dub Proposal


みんなに祝福される結婚っていいなって思います。
つられて泣いちゃう。




通勤電車の中では人間の悪いとこばかり見てしまうけど、
やっぱり捨てたもんじゃないな世の中って思うのです。思いたいのです。
どうしようもなくなるときもあるけど、ね。
それでもね、とべるんです。ピーターパンが言うように。信じれば。
ビルの屋上からではなくて、さ。



mimico.

都合のいい記憶

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お世話になっている先輩の演劇公演が8月にあります。



劇団始発列車

 日時:8/9~8/12
場所:参宮橋TRANCE MISSION











出演 恩田嘉子, 吉冨かなえ, 有賀太朗 他

 脚本 恩田嘉子
 演出 坂内友樹

私もオープニングの映像制作お手伝いさせて頂いてます。
原作は大学のゼミで制作した自主制作映画です。
youtubeに映画の方の予告がアップされてますので
気になる方はぜひ。→「三月の記憶 予告編」


はじめてCGソフトを使ったり、試行錯誤しています。

演劇×映像のコラボレーション、うまくいくといいな・・・。






mimico.

明日

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(http://www.shortpiece.com/311_asu.html)
おもしろかった。




3.11という共通意識が作品の解釈をひとつにさせる、というか

そうでなかったら全く違う意味を持つ作品たちだと思う。
先日被災地に行ったこともあって少し感傷に浸る気持ちが
大きくてへこんでたけど、作品を観て刺激を受けて思った。
自分の中に生まれた感情を形にして外に発信したい。






個人的好きだった作品

『Mother said.I sing.Wife listens.』
『バースデー』
『超スーパーギガゴーレムSVプラス超リーサルウエポンⅡアンドギガ』
『わすれなぐさ』
『ベージュ』
『びんた』
『アイツがやって来る』











いま、HPの上映リストを見てて気づいたけど、上映順は監督の名簿順なんだ。

少し驚いた。




参加している監督陣も豪華です。





上映はいくつかの映画館で期間限定で

やってるみたいなので気になる人は観に行くべし。





mimico.