Archive for 8月 2013

二日酔いな休日

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ちょうど昼の12時頃に目覚めて1時間くらいは平気だった。
頭と体が起きてくるにしたがって、体が気持ち悪さに気付き、
こりゃ電車に乗れねえなと思って鶴川のガストに入る。


胃に酒しか入ってない状態がまずいと思い何か入れようと思ってきのこ雑炊を注文。
なぜか舌がしびれていてきのこってこんな味だったっけか…、
今ならきのこ嫌いの人の気持ちがよくわかる気がする…、
いや普段は「きのこ嫌いとか意味わかんないっすよ」とかいってるけど
この土っぽさと食感か…?とか思いながら気持ち悪さから逃れるために流し込む。

しかし状態よくならず。

昼時の一番混む時間帯のガストでひとりうんうんと唸ってる私…。
もはやこの気持ち悪さがなんとかなれば周りの人にどう思われようが構わない。
一人でガストに入ることとかちょっと抵抗あったけどもはや、というか結構一人でご飯食べてる人いるし。
となりの席におじいさんが座り、おじさんが座り、高校生が座り、お客さんはどんどん入れ替わっていく。
ドリンクバー頼んだけど水飲んでるよ、もったいねえ、いやでも、
あー気持ち悪い…と一人もんもんとしながら2時間くらいガストにいた。
ようやくちょっとはマシになり、電車に乗ろう!とガストを出る。
急行は座れないだろうし、ゆっくり各駅でいこう。
携帯の電池が切れていたので本屋で一冊文庫を買った。
蝉の声を聞きながら夏だなあ、とありきたりな事を思い電車を待つ。
新宿行きの各駅停車がゆっくりとホームに入ってくる。
二日酔いと電車ほど相性の悪いものはないと私は思う。
ここからがたたかいだ。

角の席が空いていたのでラッキーという感じで座る。
いよいよ走り出した電車の揺れが気持ち悪さをあおる。
買った本を読みながら気を紛らすも一向に気持ち悪さは消えない。
音楽を聞いてもむしろうるさくて耳障りな感じである。
胃をつぶすように突っ伏すと比較的楽なのでその格好でなんとか乗り切ろうと思うも、
多摩川を越え、ようやく半分くらいまで来たかという成城学園前で耐えられなくなり電車を降りる。
すぐよくなるだろうとホームの待合室で休むものの
むしろ余計に気持ち悪くなってしまい、いよいよ吐き気も…
ホームから改札回まであがっていつでも大丈夫なようにトイレの前のベンチにスタンバイ。
ここからが長かった…。

普通の背筋をのばした状態でいるとどうしようも気持ち悪い。
やはり突っ伏すといくらか楽になるのでベンチの上に足も乗っけて突っ伏した状態で休んでいた。

はたからみたら…とうっすら考えたがこっちはそれどころじゃない。
休めども休めども一向に回復しない…。
昼に買ってぬるくなったウーロン茶を飲めども飲めども効果はない…。

朦朧とした中みえる景色は行き交う人々、
夏休み、これから海外よ、みたいなスーツケースを持ったセレブリティな家族やら
手足のすらーっと長い男女が多くて、成城学園前の品を感じた。

さっきからとなりにもずーっとうなだれてる人がいるなぁ、
あの人も二日酔いかなぁ、私と同じように突っ伏してるし。

普段街を歩いててなんだあの人…って思うことはたくさんある。
いまの私、たぶんそれだな…。
自分がこうなってわかることだけど、そういう人たちにはそれなりの理由があるんだなと思って
少しだけやさしい人になれた気がする…。どうでもいいけど。

立ち上がれないまま時間だけが過ぎる。
携帯の電池も切れているから誰かに助けを求めることもできない。
駅員さんにいったら救護室とかのベッドで寝させてくれるだろうか。
横になれたら少し楽になれる気がする…。いっそここで横になってしまおうか…。
二日酔いの気持ち悪さが理性までも混乱させはじめ、もう二度とお酒なんて…と思わせる。
ここまでひどい二日酔いはなかなかない…。

結局そのままなんだかんだ2時間くらいベンチの上に居座った。
こんなことで一日終わっていくなんて…。

ようやく気持ち悪さが2割くらいにおさまり電車に乗れるだろういうくらいまでは回復した。
しかし急行には乗らない。各駅でいこう。

久しぶりに小田急線からみえる外の景色をみた。
日は暮れかけてきていて、空は曇っていたけどきれいだった。

もう大丈夫そうだ。



新宿に着いてようやく人間に戻ったような気がした。しゃんとせねば。


高円寺に着いて髪を切ってそばを食べて帰ってきた。

携帯なくても意外といけるな。
そんな休日。





mimico.